犬のエバンス症候群とは
自己免疫機能が赤血球と血小板の両方を同時に攻撃してしまう、非常に重篤な自己免疫疾患です。
治療への反応が乏しい場合は死亡率が高いとされています。
主な治療法は、免疫の働きを抑える「免疫抑制療法」でステロイド剤、免疫抑制剤の薬を服用します。
一度回復しても再発する可能性があるため、注意が必要です。早期の治療が非常に重要です。
免疫介在性溶血性貧血(IMHA)とは
犬の免疫介在性溶血性貧血(IMHA)は、犬自身の免疫システムが誤って自分の赤血球を攻撃し破壊してしまう病気です。
これにより赤血球が減少し、貧血状態になります。
急性期の死亡率は、30~80%と非常に高い死亡率が報告されています。
また、合併症の血栓は、死亡率を著しく高めるため、血栓のリスクを常に意識し、適切な予防と治療を行う事が非常に重要です。
重症化すると命に関わることもある、非常に危険な病気です。
免疫介在性血小板減少症(ITP)とは
自己の免疫機能が誤って血小板を異物と認識し、攻撃、破壊してしまうことで、血小板が著しく減少する病気です。
血小板は、出血した際に血液を固めて止血する役割を担っています。この血小板の数が極端に少なくなることで、様々な出血症状が引き起こされます。
小さな傷でも出血が止まりにくくなります。また、内出血が起こりやすくなります。
発症から入院、退院まで
2024年7月3日
きなこの食欲がなく元気がない。散歩に連れていっても、いつもより歩かない。
暑いので夏バテしているのかもと思っていました。
7月4日
きなこの様子は昨日と同じで元気がない。
7月5日
伏せている状態から立つと足がもつれて倒れそうになっていて、あまりにも様子がおかしいので夕方に近所のかかりつけの小さな動物病院に行きました。
お医者さんがきなこを触診して歯茎が白く貧血してるかもしれませんと言われました。
すぐ採血し血液検査をしたらヘマトクリット値が27%(通常時きなこは50%ぐらい)顕微鏡で赤血球の形状観察をおこない、免疫介在性溶血性貧血(IMHA)と診断されました。
薬は、ステロイドと免疫抑制剤の飲み薬を出されました。薬の効果を様子をみるかたちになりました。
7月6日
きなこの様子は、変わらず元気がないです。
かかりつけの動物病院に通院しました。脱水しているとの事で皮下輸液を入れました。
この日は、ドッグフードも食べず水も飲まないのでシリンジを使い食べさせました。
7月7日
お薬を飲ませているのですが元気が日に日になくなるように感じました、たまに立つとふらついて倒れそうになっているのを見てかかりつけの動物病院に行きました。
ドッグフードも食べず水も飲まないのでシリンジを使いました。
お医者さんは、様子をみましょうとのことでした。
7月8日
きなこの様子は、元気がなく、立たなくなりました。
目がうつろで体を全然動かさない。血色が真っ白、皮膚も白い。
かなり危険な状態だと思い、かかりつけの動物病院に急いで行きました。
お医者さんから、すぐに他の設備が整った入院できる動物病院に行ったほうがいいと言われました。そして、ダグタリ動物病院を紹介されました。
かかりつけの動物病院からタクシーに乗ってすぐに東京都港区白金台にあるダグタリ動物病院に行きました。
すぐきなこは、酸素室に入りました。血液検査の結果は、ヘマトクリット値9.6%でいつ亡くなってもおかしくない状態とお医者さんに言われました。
Plt値(血小板数)は、61で基準値は、148~484です。この血液検査で免疫介在性溶血性貧血(IMHA)だけではなく、エバンス症候群ということが、わかりました。かかりつけの動物病院の血液検査の項目にPlt 血小板数の項目が無かったのです。
お医者さんから3回の輸血と3週間ぐらいの入院が必要になるかもしれないと言われ、治療費が100万円ぐらいかかるかもしれませんと言われました。実際には、1回の輸血と1回のガンマガードと6日間の入院で退院となりました。費用は、保険ぬきで47万円ぐらいでした。
午前11時30分から入院して、すぐ酸素室へ。午後9時に1回目の輸血、輸血の前にガンマガード(人で使用されている免疫グロブリン製剤)を点滴しました。
ガンマガードは、お医者さんの話しでは、簡単に言うと自分を攻撃する悪い免疫を吸着するものと聞きました。
7月9日
午前9時44分 血液検査の結果、ヘマトクリット値23.2% 血小板数64
ヘマトクリット値が9.6%から23.2%と一気に上がり喜んでいましたが、お医者さんから輸血後一時的に上がる事が多く、またヘマトクリット値が下がるかもしれないと言われました。
午後3時に面会に行きました。


↑お医者さんから説明を受けています。
↑8日の危険な状態がうそのように元気になっていました。
7月10日
午前7時58分 血液検査の結果、ヘマトクリット値25.1% 血小板数74
面会に行ったら、ここ数日より元気になっていました。酸素室の中で立ち上がろうとしていました。
食事と水は、鼻のチューブから経管栄養で入れていました。
7月11日
午前9時2分 血液検査の結果 ヘマトクリット値24.6% 血小板数41
面会に行ったら、立っていて元気になっていました。目にも力がありました。
7月13日
午前9時13分 血液検査の結果 ヘマトクリット値26.9% 血小板数106
退院しても問題ないとの事で夕方退院しました。
発症の原因を推測
エバンス症候群の原因は、私もお医者さん達もわかりません。
ですが、可能性としては発症する前に狂犬病のワクチン注射をしているのでそれが原因かもしれないと言うお医者さんの話がありました。
まとめ
免疫介在性溶血性貧血(IMHA)と診断を受けた時点(実際は、エバンス症候群)で、すぐに同じ症例の治療の経験があり、輸血、ガンマガード、酸素室がある大きな動物病院に入院させるべきでした。
早期治療がとても大事です。この病気は、時間との勝負だと痛感しました。病状が日ごとに悪くなっていく危険な病気です。
いつも通院している近所のかかりつけの動物病院のお医者さんの言う通り、様子見に数日していたのですが、それがきなこの病状を悪化させ命を危険にさらさしてしまったと反省しています。
ステロイド剤と免疫抑制剤は、すぐには効果が出ないので輸血とガンマガードは、薬の効果が出るまでの時間稼ぎのようなものだと思います。
血液検査のヘマトクリット値の値を見て、数値が高い低いで一喜一憂していたのですが、合併症の血栓で亡くなる事が多いので、そちらも注意しておかなければいけません。
この記事が皆様のお役に立てたら幸いです。